11: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2018/04/26(木) 20:08:36.45 ID:zmYsrQkn0
「……」
「……」
お互いに無言。蝉の鳴き声が耳にうるさく、陽光の照りつけるじりじりという擬音さえも聞こえてきそうな暑さ。
既にアイスは溶けきってしまった。俺はプラスティックの棒をさかさまにして、下に溜まっていた液体を全部口の中へと流れ込ませる。
うん、ぬるいな。
「……ねぇ」
「ん?」
「……」
無言だった。曙は空になった自らの手元へ視線を落としている。まさか捨ててきてほしいというわけでもあるまい。
なんだよ。気になるじゃないか。思っていても言えないのが俺の臆病さである。
と、そこでアラートがなった。意識に直接送り込まれる、控えめなサイレン。ありきたりなメーデー。
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