【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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457: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/08/18(土) 21:43:16.21 ID:CqMCvVly0
エリカ「みほ。その……」
みほ「エリカさん……?」
綺麗にラッピングられた袋を大切に、優しく抱いているエリカさんは、緊張なのか唇をぎゅっと結び、恥ずかしそうに頬を染める。
そして何か言おうとして口を開くと、また閉じる。
どうしたのだろうと私が怪訝に思っていると、エリカさんは助けを求めるかのように隣の赤星さん視線を送る。
エリカ「……やっぱり赤星さんが渡してくれない?」
小梅「何言ってるんですか。ほら、エリカさん」
パンッ!と背中を叩かれ、エリカさんはしぶしぶと言った様子でもう一度私を見つめる。
私の視線に、エリカさんは何度か目線を逸らす。
そして深呼吸をすると、意を決したように、その瞳から揺らぎが消える。
エリカ「……みほ、誕生日おめでとう」
みほ「……うん」
シンプルなお祝いの言葉。
どこか不満げなそれは、だけどエリカさんなりのお祝いなのだと感じ取れた。
嬉しくて微笑むと、エリカさんは恥ずかしさのせいか、また私から視線を逸らす。
エリカ「まぁ、あれよ。あなたも一つ年を重ねたんだから、もっとシャキッとしなさい……ってことよ」
小梅「もう……素直じゃないなぁ……」
呆れたような赤星さんの言葉にエリカさんは「うるさい」と目だけで返す。
そして、今度は抱えているモノに目を落として、そっと私に差し出してくる。
エリカ「……ほら、さっさと受け取りなさいよ」
みほ「エリカさん……プレゼント、用意してくれたんだ……」
エリカ「……まぁ、さすがに3年の付き合いになるとね。ちょっとぐらい祝おうって気持ちが出るのは否定できないわ」
素直さからは程遠いエリカさんの物言いに赤星さんは「この人は……」と再び呆れる。
私は差し出されたプレゼントを恐る恐る受け取って、そのまま先ほどエリカさんがそうしていたように大切に、優しく抱きしめる。
みほ「ありがとう。……開けても良い?」
エリカ「当たり前でしょ」
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