【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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498: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/08/25(土) 22:13:10.87 ID:1geMu67V0
ダージリンの才覚は同年代の中でも目を見張るものがある。
それこそ、聖グロでなければ隊長であってもおかしくないほどに。
逆に言えばそんなダージリンでさえ役職が付かないほど、聖グロの層が厚いという事でもある。
だから、ダージリンが慢心せず、上を目指そうという気概を持っているのは私にとっても嬉しい事なのだ。
壁が高ければ高いほど、乗り越え甲斐がある。なによりも、同年代の生徒の活躍に心強さを覚えるから。
しかし私の激励をどう受け取ったのか、ダージリンの目つきはますます鋭くなって、ともすれば怒っているような表情になってしまう。
ダージリン「……随分と余裕なんですね。嫌味だとしたら大したものね」
まほ「そう聞こえたか?」
ダージリン「ええ。……正直、あまりいい気分では無いわね」
……いつも余裕な態度のダージリンにここまで言わせてしまうとは。
相変わらず私はどうも言葉が足りないようだ。
私はあれこれと言い訳を考えるも、何よりもまず謝るのが先だという事に思い至り、謝罪を口にしようと襟を正した。
まほ「それなら謝るよ。すまなかった。私は……ただ楽しみなんだ」
ダージリン「楽しみ?」
まほ「来年、期待の新人が来てくれるからな」
ダージリン「……ああ、妹さんね。確かに西住流の娘が揃うのは脅威だけれど……」
私の言葉に早合点をしたダージリンが「でも、私たちだって優秀な後輩たちが上がってきますわ」。と胸を張る。
私たち姉妹が他校にとっての脅威だというのは、おそらく事実なのだろう。
私自身、みほの進学を心待ちにしている。
けれど、目下私の心弾ませているのはみほではない。
私は、呼び出されたのに待たされた意趣返しを込めて、得意げなダージリンに少し挑発的に返してみる。
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