【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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551: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/10/27(土) 20:17:42.68 ID:apQ6Z5XO0


まほ「申しわけありませんお母様」


その歩みは、前に出てきたお姉ちゃんによって遮られた。


まほ「今回の事は私の責任です。自分の事にかまけてみほへの指導を怠っていました」


頭を下げるお姉ちゃんは一瞬私の方を見る。

その瞳は『何もするな』と語っていた。

お母さんはそんなお姉ちゃんの姿を見てため息を一つ吐く。


しほ「……まほ、あなたが多忙な事は重々承知しています。国際強化選手に選ばれたことも含めてあなたの活躍は私にとっても誇らしいものです」


お母さんにしては珍しい、ストレートな称賛。

母から子へのそれは、おそらく普通の親子であれば微笑ましく温かなものなのだろうが、

お母さんの表情はピクリともせず、冷たい視線に熱がこもることもなく、その内心を読み取ることはできない。


しほ「ですがあなたとみほは姉妹です。みほの評価があなたの評価に繋がる事もあるのです。それが、良い物であっても悪い物であっても」


視線がお姉ちゃんから私に向けられる。

エリカさんとの試合がお姉ちゃんにとって悪い評価に繋がる。

それがお母さんの言いたい事なのだろう。

お姉ちゃんが前にいなければ私は大声で叫んでいただろう。

ふざけないで。馬鹿にしないで。エリカさんを、侮辱しないで!、と。

しかし、今ここで激情を発露すればお姉ちゃんにまで迷惑がかかってしまう。

それを無視できるほど私はワガママにはなれなかった。




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