ヴァイス「少々席を外したいのですが」ターニャ「何故だ?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2018/11/23(金) 22:43:07.20 ID:i37PCr8J0
「ヴァイス中尉」
「はっ」
「腹の具合はどうかね?」
「正直申しますと、限界です」
「よろしい。説明するから皆を黙らせろ」
「はっ! 総員、傾注!」

ヴァイス中尉の腹具合が限界であることは、青ざめた顔色と脂汗を見れば一目瞭然だった。
そして彼だけでなく、他の面々も同じ様子だ。
皆それぞれ腹を下して、腹痛に喘いでいた。
まるで食中毒に集団感染したかのような有様。
しかし、本日のメニューに馬鈴薯の芽はない。

「我が愛する大隊戦友諸君。貴官らの顔色から察するに、私からのささやかな贈り物を気に入って貰えたようでなによりだ。礼は要らない」

全てはデグレチャフ少佐の謀略によるものだ。

「実はあのワインには狂気のマッド・サイエンティストと悪名高い、稀代の天才科学者、アーデルハイト・フォン・シューゲル帝国軍技術開発部主任技師が調合した、特製の下剤を溶かしていた。要するに諸君らは毒を盛られたのだ」

シューゲル主任技師の名に、動揺が広がる。
あのマッド・サイエンティストが作った下剤。
人道的ではない代物であることは明白だった。

「毒を盛った私に言われたくはないと思うが、諸君らは些か軽率すぎる。出されたものを疑うことなく飲めば、このような事態に繋がって当然だ。もしここが戦場で、敵が井戸に毒を投げ込んでいれば諸君らは既にこの世にはいない」

誰かがゴクリと喉を鳴らした。反論出来ない。


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