4: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2019/04/05(金) 17:28:56.57 ID:iywvaqaG0
  
 「ま、コーヒーでも飲みながらのんびり考えたら? さっきお湯沸かし過ぎちゃったから、三峰が淹れたげる」 
  
 「ん、ありがとう」 
  
  結華がコーヒーを淹れに行ってくれてる間に、はづきさんに書類を渡しつつ今日の報告をする。 
  1分とかからず手持ち無沙汰になった。 
  折角なので結華が事務所に来た理由を考えてみる。 
  来た理由、自意識、女の子の気持ち…… 
  
  例えば、である。 
  これは仮の話だが、俺がもっと自意識過剰になったとして。 
  更に女心に敏感になったとして。 
  それなら、俺がその答えに辿り着けるとしたら…… 
  
  ……いや、違うな。 
  もっと合理的と言うか、三峰結華と言う女の子に弄ばれていると考えよう。 
  
 「はーい、三峰特性ブレンドコーヒーお待ち! で、答えは見つかった?」 
  
  俺の前にソーサーとコーヒーカップを置いて、反対側のソファに座る結華。 
  取り敢えず落ち着く為に、コーヒーカップを傾けた。 
  
 「っあっっつ!」 
  
 「あ、熱いから気を付けてね」 
  
 「飲む前に」 
  
 「言わなきゃ分からなかった?」 
  
  ぐうの音も出ない。 
  淹れたてで湯気が出てるんだから熱いに決まっているだろう。 
  
 「で、答えは?」 
  
 「……そう、だな……」 
  
 「……私の事、分かってくれてる?」 
  
  ……あぁ、分かるさ。 
  俺と三峰結華が、どれだけ長く深い付き合いをしてきたと思ってるんだ。 
  
  
  
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