道化の道化「狂いながら壊れながらも、一緒に生きよう」
1- 20
7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/01(木) 22:55:25.80 ID:ZeTen5TYO
「本心を聞かせてくれ」
「……」
「君はここから出たいんだろう?」
「……」

何度尋ねても首を縦に振らない道化の姫君に業を煮やした僕は、立ち上がり、宣言をした。

「僕はこんな仕打ちを認めない!」
「……」
「父に直談判をしてくる!」

そう決意を固めて部屋を出る間際に、道化がまるで縋るようにこちらに手を伸ばしていたことを僕は知っている。断じて許せないと思った。

「お父様!」
「なんだ、騒々しい」
「あの姫君をいつまで道化に貶めるおつもりですか!? もう自由にしてあげてください!!」

怒りに任せて憤りをぶつけると、またあの日と同じ冷たい目と声で、父は僕を唾棄した。

「何も知らぬ癖に……お前に何がわかる!?」
「ひっ……」

父の怒声に驚き、怯えて、慄き。
その怒りの形相に身の危険すら感じて。
僕はその場に尻餅をついて、尿を漏らした。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
12Res/13.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice