【シャニマス SS】P「プロポーズの暴発」夏葉「賞味期限切れの夢」
1- 20
33: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/08/18(日) 02:40:12.42 ID:oj63shz20
 一番上に積まれたアルバムの表紙には「放課後クライマックスガールズ」と書かれている。順当に考えれば、その下には各メンバーごとの個人アルバムが続くはずで、つまり、冊数は六でないとおかしい。間違えて誰かのアルバムを余分に持ってきたのかと思ったが、はづきさんの口ぶりだと数はあっているようだった。

「ふふっ、そういうことね」
 夏葉が確信めいた所作で一番下のグレーのアルバムを引き抜いて、俺に渡した。その表紙を見て目を疑う。題名はずばり『社長・プロデューサーさん・一応七草はづき』。

「お、俺たちのですか!?」
「一冊増えるくらい、あんまり手間は変わりませんから」

 アルバムの中腹あたりを開き、数ページほどめくってみる。一ページに三、四枚の写真が収められていた。三人で居酒屋飲み会をしている写真、はづきさんが堂々と居眠りをしている写真、俺が会見直前で緊張している写真……などなど、様々な写真が時系列順で並んでいた。

 写真ごとに薄い色合いの紙を長方形に切り取ったメモが同封されている。アイドルたちのアルバムのように可愛らしいコメントはないが、そこには日時・場所・出来事が詳細に記されていて、読めば写真を撮った時の情景がありありと思い出せた。これで「手間が変わらない」は嘘だろう。

「やっぱり思い出は残しておきたいじゃないですか。お嫌でしたか〜?」
「そんなわけないじゃないですか。すごく嬉しいですよ」

 もちろんアイドルたちと映っている写真もある。ウィスキーボンボンを猛烈な勢いで口に運ぶ智代子に、それを止めようとする樹里と夏葉、その隅っこの方で酔い覚まし用の麦茶を用意している俺と凛世と果穂。たしか、智代子と樹里の成人祝の時の写真だ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
61Res/84.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice