【シャニマス SS】P「プロポーズの暴発」夏葉「賞味期限切れの夢」
1- 20
5: ◆/rHuADhITI[saga]
2019/08/18(日) 02:21:33.85 ID:oj63shz20
「ねえ、プロデューサー」
「なんだ?」

 大人しく夏葉の言葉を待った。俺は先の婚約の暴発を悔いていた。告白をしたこと自体に後悔はないが、気持ちが先走っていたのは疑いようがない。
 夏葉が口を開く。

「次の信号、右よ」
「……え?」

「再確認になるけど、曲がったところすぐに駐車場の入り口があるわ」
「あ、ああ……了解だ」

 運転に集中できていないことを見抜かれていたらしい。思考が切り替わる。漠然とした未来の想像を止め、現実的な運転における諸注意に集中する。

 俺は今更のように安全運転を肝に銘じ、道路を右折して駐車場に入った。入口に立つ守衛さんに許可証を見せて、それと引き換えに駐車許可のステッカーをもらう。ステッカーには大きく大学の名前が書かれていた。

「来るのは卒業以来かしらね」
「駐車場に止めたことは全然なかったなあ。路駐ばっかりだった」
「送迎、いつも助かってたわよ」

 車を停めて言葉を交わす。
 今日まわろうとしている場所は三つだ。最後の目的地は海で、最初の目的地はこの場所。夏葉が七年前に卒業した大学だ。

 この『デート』もどきでは、思い出の場所を巡るのがすっかり定番になっていた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
61Res/84.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice