タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part7
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/10/29(木) 22:39:15.65 ID:aL0UdRTX0
>>329
続き
その後彼は別の場所に移動することができた。二両編成のガラガラの車内で呆然として座っていた。
人の足が入っている形跡はあったものの一向に開けず、彼は疲弊してしまって曖昧な意識でいた。そのうち、人家にたどり着いたのだ。といってもそのような容態だったために、はきはきした受けごたえはできなかった。家を見つけて近寄ると、住人が鋭敏な感覚で軒廡へと迅速に表れ、驚いた表情で、どがんはってん、なんてーこだんとかあいおらあ、と言った。疲れてくらくらしていたので、ええちょっと、とか曖昧な返事で濁した。目的という高尚なものはすでに脳裏から消え失せていた。何もできないくせに、何もしたくなかったのだ。住人は慌てた様子で、いあんはっつめなばしゃあいちゃだらんべ、はいしゃーさはいおぶらら、ぎょしーきよ、と勧めてくれた。それに甘えて駅まで送ってもらった。他に住んでいる人はいるんですか、と聞くと、
そだいんがよ、もせーはっつきんいっと、もうなんけかいおるべな! と答えた。まだ奥に人が、と新鮮な気持ちだった。果てじゃないんですね、と呟いた。住人は聡くそれを聞きつけ、なな、いあんとかよりはっつめたとかいおらによ! と力強く断言したのだった。
彼は何故会話が成立したのかわからなかった。あんなにどぎつい訛りを理解できるはずはないのだ。しかし、それはどうでもいいのかもしれない。とにかく、彼は最も辺鄙な場所へ行ったと言い切れるのだった。彼を乗せた電車は、人里の果てから遠ざかっているのだった。
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