ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 21:52:54.70 ID:kNKMPaOnO
「ポッター、集中しろ」
「はい、先生」

入学からまもなく、授業が始まった。
ドラ子は常に、ハリーの隣に座った。
壁際や窓際を好む彼を独占していた。

ハリーはそれほど成績優秀ではなく。
たまに教科書を忘れたり、寝てたり。
ドラ子はそんな彼の為に、頑張った。

忘れた教科書を見せたり、授業中、寝ていて疎かになっていた板書をあとで見せたりした。
けれど実技だけはドラ子にもどうにもならず。

「ポッター、この鍋の中身はなんだ?」
「えっと……かぼちゃジュースかな?」

魔法薬学の授業の際に鍋をかき混ぜている最中によそ見した彼の鍋には得体の知れないドロドロした粘度の高い橙色の個体とも液体とも呼べないアメーバ状の何かが産声をあげており、どう見てもそうは見えないかぼちゃジュースなどと言ったもんだから、周囲のスリザリン生だけでなく合同で授業を受けていたグリフィンドールの生徒からも笑い声が起こった。

「ハリー! それは傑作だよ!」
「黙れ、ロナルド・ウィーズリー。自分の席に戻りたまえ。グリフィンドール、10点減点」
「そんな! 作ったのはスリザリン生なのに!」
「黙れ、ハーマイオニー・グレンジャー。教師に口答えした罰として、グリフィンドール、更に10点減点。再度口答えをすれば罰則を課す」

クラスの垣根を越えてハリーと親交を深めるロンとハーマイオニーにスネイプは注意し、合計20点減点して黙らせたその時、彼が叫んだ。

「すごい! 本当にかぼちゃジュース味だ!」
「それは本当かい、ハリー?」
「うん、ロン。ちょっと舐めてみてよ」
「どれ……ハリー、君ってある意味天才かも」
「ほんとにかぼちゃジュース味だろ?」
「すごいよ! この見た目でこの味なんて!」

騒ぎ立てる彼らに興味を惹かれた生徒達が鍋を取り囲みアメーバを匙ですくって食べ始めるともう収拾がつかず、怒ったスネイプは自習と黒板に殴り書きをして地下教室から出て行った。


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