小日向美穂「グッバイ、ネヴァーランド」
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37: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 00:59:50.63 ID:nY0iWbpOO
「プロデューサーさん……これ夢なんでしょうか?」

「なあ美穂。俺のほっぺつねってくれないか?」

「あの、私のほっぺもつねってもらって良いですか?」

 2人向かいあってダンスを踊るように手を伸ばし互いのほっぺたを少し強めに引っ張る。

「いふぁいふぇす……」

「俺も痛い……」

 実に古典的な手法だけど目の前の現象を納得するには充分だ。さて、昨日俺は夏の大三角形の下美穂としばしの間語り合った。彼女が欠伸をしたあたりでお開きにして自分の部屋に戻ってすぐに寝たのだけど。

「美穂ちゃん、プロデューサーさん。何やってるんですか?」

「うふひひゃん」

 パジャマ姿の卯月が部屋から出て来る。特に慌てた様子もないあたり、多分窓の外を見てないのだろう。

「卯月、窓の外見てみ?」

「え? 何か見つかり……美穂ちゃん、ほっぺたつねって貰って良いかな……?」

 窓を挟んだ外の景色は相変わらずの海だ。しかし昨日までの海とはわけが違う。不意に演歌の歌詞が流れて来そうなほどの雪景色。たった一晩で砂浜は雪で覆われてしまったのだ。

「もうなにがなにやら……」

 12月なんだから雪が降るのはなんらおかしいことじゃない。こんなに積もるのかと聞かれたらたった一夜で降り過ぎな気はするけどまぁ許容範囲だ。ほんの数時間前まで、夏の大三角形が見えるくらいの夏日和だったことに目をつぶれば。



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