森嶋帆高「俺は、そんな夏美さんが好きですよ」須賀夏美「へっ?」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/21(金) 01:16:04.76 ID:jYVo7zbZO
「立てますか?」
「たぶん、平気……おっとっと」
「な、夏美さん、しっかりしてくださいよ!」

立ち上がろうとして、夏美さんがよろける。
咄嗟に掴んだ腕を引き寄せると、彼女はぽふっと、僕の胸に飛び込んできた。完全に事故だ。

「ふふっ……少年も男の子だね」
「な、夏美さん……?」
「お礼にぎゅっとしてあげよう」
「ぐえっ!?」

受け止めたことへのお礼のハグは間違いなく渾身の力が込められており、内臓が出そうだ。

「ほら、少年。お姉さんを椅子まで運んで」
「は、運びますから離れてくださいよ!」
「だめ。このまま抱っこして運ぶの」

落ち着け、冷静になれ。この人は姉だ。
そう、自分の実の姉だと思い込むんだ。
だから僕の胸に押し付けられてふんにゃりと形を変える柔らかな物体や、上着を渡したことの弊害として薄着となってしまったこちらの肌に伝わる温もりなんか全然気にならないと言うか気にしたら負けなわけで、むしろどうして実の姉に興奮したらいけないのかとか、そもそもこの人と血は繋がっておらず興奮するのが当たり前だとかそんなことも全部どうでも良くて。

「あ、やっぱり少年も男の子なんだ」
「ッ!?」
「もう揶揄うのやーめた」

生理現象を敏感に感じとった夏美さんはするりと僕の抱擁をすり抜けて、カウンターの椅子に腰掛け、頬杖をつき、ニヤニヤと嘲笑った。


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