森嶋帆高「俺は、そんな夏美さんが好きですよ」須賀夏美「へっ?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/02/21(金) 01:18:27.36 ID:jYVo7zbZO
「どうしたの、帆高くん。へっぴり腰だよ?」

わかってる癖に。
僕がこうなるように仕向けた癖に。
思わず頭にきた僕は、きつい皮肉を返した。

「そんなんだから、就職出来ないんですよ!」
「っ……」

言ってから、すぐに後悔する。
今のはよくない。完全に地雷を踏んだ。
よく見ると周囲には彼女の就活用のリクルートスーツが散乱しており、面接帰りということが見て取れた。きっと、今日も駄目だったのだ。

「ご、ごめっ……」
「謝らないでっ!」

反射的に謝ろうとすると、俯いた夏美さんがそれを拒んだ。何も言えずに、沈黙が流れる。

「……いま、帆高くんに謝られたら、きっと私、泣いちゃうから……だから、謝らないで」
「夏美さん……」

きっと、八つ当たりのようなものだったのだろう。もちろん、たまったものではないけれど。
それでも、誰にだって、そういう時はあって。
やるせない思いを抱えて、みんな生きている。


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