鬼滅の刃ss 我が子のために・・・
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20:名無しNIPPER[saga]
2020/03/25(水) 23:50:43.63 ID:CTG1QIS00


「赤ん坊が鬼ならばそれは人の血肉を糧として生まれてくるということだ。
つまり生まれながらにして罪を背負っているということ。生まれてくること自体が罪。
子が鬼ならばそれも斬る。それだけのことだ。」


それが冨岡さんの下した結論だった。鬼殺隊の隊士ならば冨岡さんの結論は正しい。
俺だって人喰い鬼のことを許したくはない。だけど生まれてくる子はちがうはずだ。
その子はまだ罪を背負ってなどいない。生まれてくること自体が罪などそんなの断じて認めるものか!


「…炭治郎…まだ言い争うつもりか…」


「はい、納得してくれるまで俺も引き下がれません。」


「これ以上の我が儘はやめろ。
以前はお前の妹が人を襲わなかったから俺と鱗滝さんも庇えた。
だがそこにいる鬼はちがう。そいつは既に人を襲ってしまった。」


「わかっています。だけど!」


「いい加減にしろ!これ以上お前が鬼を庇えばどうなる!また規律違反で裁かれるぞ!
お前たち兄妹のために命を掛けている鱗滝さんが腹を切ることになるのを忘れたか!!」


そうだ…冨岡さんの言う通りだ…
俺たち兄妹の命は最早自分たちだけの采配で決められるものじゃない。
育手の鱗滝さんにそれに目の前にいる冨岡さんも何かあった時は腹を切って詫びるとお館さまに書状を差し出してくれた。
再び裁きに掛けられたら俺たち兄妹は今度こそ討たれるだろう。
それだけじゃない。俺たちのために命を差し出してくれた冨岡さんと鱗滝さんも…
今更ながら自分の責任を自覚していなかったのが余りにも未熟すぎた。



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