両儀式「どうだ、トウコ。オレは常識人だろ?」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:25:23.26 ID:pCrOcsWZO
「なんなら式の人形を作ってやろうか?」
「要りませんよ、そんな悪趣味な」

む。なんだ、その言い草は。悪趣味だと?

以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:27:35.38 ID:pCrOcsWZO
「お前は本当に難儀な性格をしてるね、式」
「ほっといてくれ」
「命を奪わずにはいられず、かと言って命なき物も愛せない。それはとても辛いことだ」

知ったようなことを。とはいえ的確だった。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:29:03.91 ID:pCrOcsWZO
「なるほど……流石は橙子さん。そうすれば、式は大人しくなるのか。勉強になるな」
「黒桐はもう少し女の扱いを勉強したまえ」

何を感心しているんだ、この男は。
今にもメモを取り出しそうなくらい熱心に見学している幹也はデリカシーに欠けている。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:30:59.28 ID:pCrOcsWZO
「黒桐。今のは君が悪いぞ」
「ちぇっ。はいはい。悪者は大人しく、コンビニでお詫びにアイスでも買って来ますよ」
「うむ。良い心がけだ。私はガリガリ君で」
「子供か、あんたは」
「なんだと!? 黒桐、君には当たりが出たらもう1本の楽しみがわからないのか!?」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:33:18.19 ID:pCrOcsWZO
「あれ? 式、君だけかい? 橙子さんは?」
「帰った」

コンビニでアイスを買って帰ると、伽藍の堂には式だけが居て、何故か眼鏡姿だった。

以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:35:02.74 ID:pCrOcsWZO
「橙子さんの分はどうしようか」
「お前が食えばいいだろ」
「いいのかな?」
「いいだろ別に。先に帰ったあいつが悪い」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:37:31.84 ID:pCrOcsWZO
「別に、こんなのどうってことないだろ。流れに任せて、あとはなるようになるだけだ」
「たしかに、そうかも知れないね。僕には経験がないからわからないけど、きっと君の言う通りどうってことない行為かも知れない」
「ならつべこべ言うな」
「いいや。言わせて貰う」

以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:39:33.22 ID:pCrOcsWZO
「幹也の言ってることはさっぱりわからん」
「式、君にはわかる筈だよ」

両儀式は、たしかに難儀な性格をしている。
先程所長が言った通り、衝動を堪えている。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:41:06.91 ID:pCrOcsWZO
「君は……まさか」
「なんだ、こんな時だけは察しがいいな」

薄々、わかってはいた。僕は察していた。
式のことだから、きっと何かあるのだと。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:43:09.19 ID:pCrOcsWZO
「まったく、式は困ったひとだね」
「そんなオレのことが好きなんだろ?」
「うん。困ったことにね」

互いに困ったように笑って、軽口を交わす。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:45:05.19 ID:pCrOcsWZO
「なんだ、幹也。キスされると思ったか?」
「まさか。キスの際に目を閉じるようなマナーを、君が気にするとは思ってないよ」
「いちいちひとを馬鹿にするをやめろ」
「ごめん。そんなつもりはなかった」
「ふん。とにかく、覚悟はいいな?」
以下略 AAS



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