378: ◆CpUz7d.S3o[saga]
2020/08/02(日) 01:13:50.59 ID:vkDwoDkDo
亜熱帯の町は、サトウキビ栽培や国際的な競争のために、王国が植民地として支配していた地域の町だ。
現在は一応、本土にある町と同じ権利が与えられているものの、国の支援がほとんど無く様々な面で発展が遅れている。
交通の便の悪さもその一つだ。
亜熱帯の町への移動には、実際の距離以上に時間がかかる。
船内。
画家「思ったより遠いですね……」
開拓者「すまんな。ただ、遠いからこそ気候が違うし、珍しいものもみられる」
開拓者「野生の植物も、料理も、人の服装も違うぞ」
画家「楽しみです。画用紙は多めに持参しました」
開拓者「最後の旅行に間に合わせないといけないから、思う存分描く時間はないかもしれない」
画家「大丈夫。下描きだけちゃんと描いて、着色は記憶を頼りにします」
町に到着した開拓者たちはまず町長を訪ねた。
町長「またいらっしゃっていただき光栄です」
町長「お連れの女性は?」
開拓者「今、別の仕事で、6人で同じ家に住んでいるんだ」
開拓者「今日は二人で観光に来た」
画家「素敵な町ですね。活気があって、私みたいなよそ者にも親切で、温かい町です」
画家「特にあのサトウキビ畑、ぜひキャンバスに収めたいです」
開拓者「町長……悪気はないんだ」
町長「いえ、客人が喜ぶのならなんでも構いませんよ」
画家「えっ? 私、何かまずいことを……」
開拓者「ああ、この町は好きでサトウキビ栽培を始めたわけじゃないんだ」
町長「今でも町を支える産業の一つです。気を悪くしてはいませんよ」
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