34: ◆.6GznXWe75C2[saga]
2020/10/03(土) 18:00:48.42 ID:P7mZ3r8kO
 「その言いぶりだと、雪乃さんにはバレちゃったわけだね」 
 「正直者だからな」 
 「どこの誰の話をしてるの、お兄ちゃん?」 
  
  小町の冷たい視線が突き刺さる。いや、俺結構正直者よ? 正直すぎて家から出たくないって思ったらテコでも動かない自信あるし。 
   
 「で、約束ってどこで出てくるの?」 
 「そこでようやく登場だ」 
 「えっ?」 
  
  今にして思えば全てを狂わせたきっかけはアレだったのだろう。 
   
 「雪乃に、何もしないでくれって頼んだ」 
  
  あの言葉ほど無責任なものを、俺は他に知らない。 
  
 「俺のために、自分を傷つけるようなことはしないでくれって。そう約束した」  
 「……大体わかったよお兄ちゃん」 
  
  一つ、小町はため息をつく。 
   
 「本っ当に、ゴミいちゃんだね」 
54Res/39.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
書[5]
板[3] 1-[1] l20