武内P「暇…ですね…」
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1:名無しNIPPER
2020/09/09(水) 08:43:16.94 ID:gXpyuSNhO
東京都、某区、346プロダクション、シンデレラプロジェクト用の部屋

「暇…ですね…」

その男、武内は低く渋みのある声で呟く。

武内は346プロダクションの中でも特に優秀かつ有能なプロデューサーであり、多くのアイドル達を成功へと導いた。無論、彼が担当しているシンデレラプロジェクトも、紆余曲折を経て成功した。

そんな男が、今日の分の仕事を早々に終わらせてしまい、暇を潰す羽目となってしまった。有能も考えものだ。

さらにシンデレラプロジェクトのメンバーは仕事やプライベートでここにはいない、ある一人を除いて。

「いや、暇でいいんじゃないの?」

双葉杏はそう呟く。

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2:名無しNIPPER[sage]
2020/09/09(水) 08:51:07.99 ID:XJNfReP3O
武内Pだー


3:名無しNIPPER
2020/09/09(水) 12:37:00.73 ID:gXpyuSNhO
双葉杏は「CANDY ISLAND」のメンバーの一人だ。緒方智絵里、三村かな子と一緒にバラエティなどで活躍している人気の
アイドルだ。そんな彼女は、仕事はしっかりとしているが、普段はやる気がなく、自宅や事務所ではだらけきっていたり、同じくアイドルの諸星きらりにガンダムバルバトスのメイスの如く振り回されているのである。

彼女は今日はオフである。事務所が気に入ったのか、なんとなく来てみたのか知らないが、部屋のソファでだらけ、この国で働く人々に必要なものを間接的に教えている。

以下略 AAS



4:名無しNIPPER
2020/09/09(水) 19:18:08.41 ID:12RGLBipO
確かに彼女の言う通りだ。だが、できてしまったこの時間は有意義に使いたい…そう思った彼は少し考え、ある答えをその口から放つ。

「よし、961プロダクション社長を襲撃しましょう。」

「いまなんて言った?」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER
2020/09/09(水) 19:42:27.49 ID:12RGLBipO
襲撃……読んで時の如く、相手を襲う行為だ。下手をすれば警察沙汰になる。

おまけに、相手は別のプロダクションの社長である。

「だめに決まってるじゃん!」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER
2020/09/09(水) 20:58:59.23 ID:Dt1UNmiI0
「しかし、暇つぶしの候補の一つである「諸星さんの耳元で淫らな言葉を呟きまくって真っ赤っかにして失神させてやる」よりはましかと…」

いくら186pの高身長で、エヴァンゲリオン弍号機のザ・ビーストのような元気っぷりをもつ彼女でも、中身は純潔純真純粋の花をも恥じらう"乙女"である。プロデューサーはそんな彼女にやらしい言葉を呟こうと思ったらしい。ダメだろ、普通に。

「自分の女性アイドルへの悪戯(セクシャルハラスメント)と961プロダクション社長の襲撃だったら、やはり後者なんです」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER
2020/09/10(木) 08:03:19.72 ID:RSKjsZF6O
「双葉さん、人生には、重要な二者択一を迫られる時があるのです。その時、「どちらでもよい」「どちらもダメ」は通用しないのです…」

武内は重く語る、それはかなりの場数を踏んできた者の言葉であった。その時がくれば、うんこ味のカレーとカレー味のうんこも選択しなければならないだろう。

だが、これはあくまで「暇つぶし」の話、たまたま出来た時間をどう過ごすかということである。何が大切か、それは人それぞれであるが、はっきり言って大切でも重要でもない。ていうか、重要であってたまるか。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 19:36:32.27 ID:PuULgoxSo
あまりにもそのキャラはそんなことしないでしょってことやるのは冷めるわ


9:名無しNIPPER
2020/09/10(木) 20:56:42.57 ID:RSKjsZF6O
「双葉さん、私は冗談で言っているわけではありません。私は純粋に、そして愚直なまでに、961プロダクションの社長を襲撃したい。その思いは、私の中で熱くなって、私を突き進めんとしているのです。」

それらしく言っているようだが、結局は暇つぶしの為に関係ない人に襲いかかろうとしている。かっこ良さげな一言であろうとも、行動が台無しにしている。そう思った刹那。

「速っ!」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER
2020/09/10(木) 23:54:51.88 ID:4IX07zwI0
346プロダクション、地下駐車場

この事務所の地下にある駐車場は、ここで働く者達の車を収める場であり、荷物を搬入する場でもある。

駐車場の、眩くも暗くもないちょうど良い光が、持ち主を待つ車を優しく照らしている。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER
2020/09/11(金) 07:29:36.08 ID:zpjMmHUlO

杏は武内を追いかけているとき、こう思った。

ーこいつマジだー

以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2020/09/11(金) 08:10:56.26 ID:zpjMmHUlO
コルベットは力強く駆ける。それは、この車を作り上げたシボレー、そしてアメリカのパワフルさとダイナミックさを体現しているものであった。そして武内Pはその剛馬の手綱を寸分の狂いもなく操っている。

(やはり、この車はいい…)

武内は心を躍らせながら運転をしている。となりでなんか叫んでいるが知ったことか。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2020/09/11(金) 08:58:34.62 ID:zpjMmHUlO

「スピードを!!!!落としてっての!!!!」

双葉杏は、叫ぶ。

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage]
2020/09/11(金) 09:02:25.29 ID:XwZ9DuCDO
コルベットというと、フリゲートのちっこいの……ってイメージしかないわ


15:名無しNIPPER
2020/09/11(金) 17:32:55.31 ID:zpjMmHUlO
武内はとてつもないスピードを出してはいるが、正確な運転で他の車をあっさりとかわしている。

先程彼は「アセットコルサやグランツーリスモやった程度で運転上手くなったと勘違いしている奴らとは違います」と言った。

何故なら、アセットコルサやグランツーリスモはあくまで「サーキットでレースをする」ゲームだ。だがそれらには公道で運転するにあたって必ず起こりうることが足りていない。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2020/09/12(土) 19:12:06.45 ID:ymA6QjKo0
「そう…サーキットではなく、公道でレースをするニードフォースピードこそ運転スキルには」

「どれも必要ないよ!!!!」

武内の語りを生命の叫びでぶった斬る。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2020/09/13(日) 19:00:02.05 ID:cKMrn5db0
終わった。ようやく終わった。そう思った。

だが、残念なことに地獄のドライブは"序章"に過ぎない。何故ならメインディッシュは961社長なのだから。

ー961プロダクションー
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2020/09/15(火) 21:47:25.55 ID:RqSoAkJT0
十数分後、武内は完全なメタモルフォーゼを成し遂げた。

若干濃いめだが、そこら辺のメイクアップアーティストに負けないレベルの化粧。

先程まで低い声だったのにめちゃくちゃ甲高い声。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2020/09/17(木) 17:23:07.75 ID:CzKKUvBmO
この変装も、彼がプロデューサーとして修羅場をくぐり抜ける中で培ったモノなのである。

プロデューサーとはただ、アイドルをプロデュースするだけではない。時として火の中、水の中、森の中、土の中、草の中、はてまたアノール・ロンドや深淵の中、ロボット同士の戦闘の中ですら突き進まなければならないのである。そしてその修羅場が、今日の彼を作り上げたのだった。

そんな彼を見て、双葉杏は思った。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2020/09/18(金) 20:29:16.19 ID:EnWQHlVgO
「オネェさんジョアちょうだい。」

「はーい、120円ね〜」

「私、R-1ください。」
以下略 AAS



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