3:伊丹 [sage]
2020/11/21(土) 00:45:52.61 ID:F8D/mY4l0
もくもくと煙が充満する店内。
バタ子と私は、カウンターで肩を並べてる。
目の前ではおじさんが忙しなく串をひっくり返してる。
店のあちこちでにぎやかな話し声と店員の威勢のいいオーダーを繰り返す声が、居心地の良い喧騒になって、私達の話を弾ませる。
「街なかでよく見るわ。
化粧品の広告だかの、デカデカ印刷されたアンタの顔。オシャンなおべべ来てさ。売れてんのねー」
バタ子は瓶ビールをグラスに注いで、それをグビッと煽る。
「まぁ、ね!
仕事をとってきてくれる人が……
プロデューサーくんが、デキる人だから」
ビールの注がれているグラスの縁を、人差し指でなぞりながら応える。
「ふーん…」
ジトッとした目線を私に向けて、ねぎまにかぶり付く。
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