196:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 02:25:32.55 ID:tRJaplXx0
「アリババの美徳は未来志向だと言いましたが、気前のよさもまた、ここでは功を奏したのかもしれません。
未来志向は、森で顔を見、声を聞いた筈の頭領のことを――ともすれば、自分が命を狙われる身である事さえも――すっかり忘れ、突然訪ねて来た客人を招き入れた事。断っていたら、安全で時間を掛けられる方法を諦めさせ、正面からの攻撃を強行されてしまったかもしれません。
気前のよさは、にせの油商人を心からもてなし、中庭で休もうとしていた彼に、強く客間を勧めた事。そうして頭領が部下たちと分かれて休んでいなければ、モルジアナがすることも阻まれていたでしょうからね」
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