白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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197:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 02:26:02.04 ID:tRJaplXx0
「これも神の救いでしょう、たまたま油が切れたので、後で代金を払えばいいやという大らかさは主人譲りか、同じ奴隷アブダッラーの助言を受け、モルジアナは中庭へ拝借しに向かいます。

 そこで、頭領がやって来たと勘違いし、袋の盗賊がモルジアナに声を掛けました。彼女は驚きますが、咄嗟の機転で頭領を装い、盗賊を待機させておきます。

 彼らが顔を出せなかったのは作戦の瑕疵でしたね。袋は中身がバレないよう、息の出来る程度に締めておき、頭領から小石を投げつけるという合図があれば、ナイフで内から切り裂き、飛び出す計画だったのです。一度出るとなれば隠れ蓑を台無しにするしかない以上、いざ襲撃という折までは外の様子を確認することも出来なかった。だからモルジアナに騙され、三十七人の盗賊が身動きの取れないままで主人を狙っているという情報を、一方的に与えることになった。

 アリババを騙す為に、一つの袋だけ本当に油を入れておいたのも、仇になりました。これをモルジアナに利用されてしまいます。釜煎りならぬ、袋煎りですね」



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