玉座の間にて
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23: ◆CItYBDS.l2[saga]
2021/02/11(木) 09:27:28.36 ID:oNIrsuw50

ふと気づくと、百余名ほど居た我が一門はその数を半分に減らしながらも魔王城を背に肉壁と化していた魔物の軍団を貫いていた。

「これは好機である!」

大叔父上が声を張る。
目前にそびえる、禍々しい城こそ我らが敵の本陣。
いま、我ら勇者一門こそが大将首に最も近い場所にいるのだ。

「ばば様、大丈夫か?」

足が悪いくせに、無理やりついてきた祖母に声をかける。
しかし、祖母は応えの代わりに喉からヒイヒイと風を吹かすので精いっぱいだった。


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