玉座の間にて
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41: ◆CItYBDS.l2[saga]
2021/02/13(土) 18:48:03.41 ID:ewOe4rJE0

「ばば様、何か知恵があるなら貸してくれ」

「奴は、自らを前に剣すら抜けぬ臆病者を敵としてみておらんのかもしれん。つまり、いまだ剣を抜いていないお前は魔王にとっていないも同じ。

ならば、お前の剣ならば魔王に届くやもしれぬ。だが、奴を一刀のもとに切り伏せられなければ……」

「ばば様。俺の得意な剣を忘れるとは、もうボケたのか」

「居合か」

魔王を中心に、仲間たちの骸が足の踏み場も無く円周に広がっている。
だが、勇者一門の誰一人として意に介さず魔王に挑む。仲間の骸を踏み荒らし、血に足を滑らせようとも我らは宿願足る魔王を打ち倒すのみなのだ。

俺は、祖母の手振りを合図に魔王の背後へと回り込む。


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