STEINS;GATE 起点消失のエンドライン
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2021/10/21(木) 22:24:13.67 ID:GjcLOZsx0
 「なんだと。」  
    
  まるで荒唐無稽、一体なぜ今まで起こりえなかったことが起きたのか、目の前にいる人物は本当にあの鈴羽なんだろうか。  
  様々な憶測が驚愕とともに脳裏を巡り、気づけば急激に渇きを感じた喉が震えてかすれたままに言葉を発していた。」  
    
  「お前は本当に鈴羽で間違いないのか?」  
    
  電柱に背をかけた鈴羽は腕を組んで、空の向こう側を覗き込むように遠い目をして、それから静かにため息をついた。  
    
  「なんでなんだろうね。私は確かにいろんな記憶を持っていて、だけど、私の自我人格というのはシュタインズ・ゲート世界線の私っていう自覚がある。  
  どちらかというと、忘れていた記憶を突然になにもかも思い出した。逆になんで今の今まであの辛く苦しい記憶を忘れていたのか。そう思うほどにね。」  
    
  それを聞いて俺はフェイリスの、いや、瑠未穂との一件を思い出していた。  
    
  「確かに、世界線が移る前に記憶していた、心の根源に位置しているような、捨てがたい、絶対になくしたくない何かに  
  触れることで、突発的に以前の世界線の記憶を思い出すということはある。だけど、それは俺のリーディングシュタイナーとは  
  似ているようで別物だ。俺は世界線が変わった後に再構成されるはずの記憶が欠落する。たぶん、お前にはそれが起きないんだろう?」  
    
  「どうなんだろうね。思い出したとはいっても、私は実際に世界線が移動するのを体験したわけじゃないから、  
  これがオカリンおじさんと同様のものかはまだ分からないんだ。」  
    
  「なるほど、つまりはお前がそれをはっきりさせるためには世界線を移動するほかに方法はないということか。」  
    
    
    
   
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