イエロー・デ・トキワグローブ「……レッドさん、好き」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/28(金) 00:34:55.13 ID:ncpD882kO
「こほん。具体的なプランを決めるわよ」
「はい。場所はトキワの森にしましょう」
「そうね。地の利はあったほうがいいわ」

トキワの森はイエローの庭だ。初めてレッドさんと出会った時のように泣いて蹲ることはない。他ならぬグリーンさんに鍛えられた。

「ボクは木陰に隠れて待機してますから」
「ええ。グリーンが逃走した時は頼むわ」

そんなことしないと思う。それでも備えは万全にするべきだ。イエローはいそいそと支度を始めた。虫取り網と釣り道具を準備する。

「周囲にポケモンは配置しますか?」
「バカね。凄腕のトレーナーなら周囲のポケモンの気配に気づかないわけないじゃないの。でも、そうね。捕まえたばかりのポケモンとお友達になれば、隠れているイエローもアタシたちの話が聞けるかも知れないわね。グリーンにバレないように盗聴しておいて」
「はい。任せてください」

師匠が聞いたらガッカリするような会話だが、イエローは真剣だった。なんならもう虫取り網でビードルかキャタピーを捕獲した。

「逃走時には糸を吐くで縛りつけます」
「そうならないことを祈るわ」
「ボクも祈ってます」

願わくば、小躍りするお師匠、グリーンさんの姿を目に焼き付けるべく、イエローはトキワの森に潜む。待ってる間に寂しくなったのでレッドさんにメッセージを送っておいた。

「会いたいですっと……ようし、頑張るぞ」

何を頑張るのかイエロー自身にもさっぱりであった。とにかく根気強くグリーンさんが現れるのを待とうと思ったが、間もなくお師匠様はリザードンの長い首に跨ってバッサバッサと現れた。まるで火竜の王子様のごとく。


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