イエロー・デ・トキワグローブ「……レッドさん、好き」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2022/01/28(金) 00:37:42.52 ID:ncpD882kO
「なんのようだ?」

開口一番にグリーンはブルーに要件を問う。
呼び出してすぐ現れたので急いできたのだろうに落ち着いている。ブルーが口火を切る。

「実は子供が出来たの」
「そうか」

あっさりとグリーンは認知した。しかし、その真意は伺い知れない。イエローの予想通り、小躍りすることはなく、予想に反して嬉しそうでもなく。不安と焦燥で生唾を飲む。

「話はそれだけか? なら、行くぞ」
「ま、待っ」
「何をしてる。早く乗れ」
「えっ?」
「産婦人科に行くんだろ?」

立ち去るかに思われたグリーンは産婦人科に飛び立とうとしたらしい。イエローはちょっと意外だった。お師匠様の様子がおかしい。

「いえ、もう行ってきたから……」
「そうか……それもそうだな」

なんだろう。グリーンさんがソワソワしている。もしかすると、どうしたらいいのかわからないのかも知れない。イエローはきゅぴんと閃いた。今こそ、恩返しをするべき時だ。

「お願い、行って」

ついさっき捕獲したキャタピーにお願いして糸を吐き出して貰った。細い細い糸がグリーンさんに絡まり始める。しかしグリーンは凄腕のトレーナー。すぐに異変に気がついた。

「む……なんの真似だ?」
「きゃっ」
「っ……!」

完全に足がもつれる前に脱出したグリーンさんはさすがお師匠様だ。しかし、キャタピーと一緒に捕獲したビードルがブルーさんの足を縛っていた。姿勢が崩れる。もちろん転んでもいいようにクッションとしてコラッタの群れを用意しておいたが、師匠が早かった。


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