171: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/05(土) 14:17:05.57 ID:Ya9HaHl50
  
  「……ニャァ」 
  
 侑「ポケモン……?」 
  
 歩夢「あれ、この子……?」 
  
 リナ『ニャスパーだね』 || ╹ᇫ╹ || 
  
 歩夢「ニャスパーって街にもいるんだね」 
  
 侑「……にも?」 
  
 歩夢「この間、7番道路でも見かけたんだよ。そのニャスパーには警戒されちゃって、友達になれなかったんだけど……」 
  
 リナ『……いや、このニャスパー。あのときのニャスパーだよ』 || ╹ᇫ╹ || 
  
 歩夢「え? あのときのニャスパーって……」 
  
 リナ『7番道路で出会ったニャスパーと全く同じ個体』 || ╹ᇫ╹ || 
  
  「ニャァ」 
  
 侑「そんなことわかるの?」 
  
 リナ『性別や大きさ、鳴き声の波形、虹彩パターン、どれを見ても一致する。ほぼ間違いないと思う』 || ╹ᇫ╹ || 
  
  
 リナちゃん、そんな機能まであるんだ……。 
  
  
 歩夢「もしかして、ここまで付いてきちゃったのかな……?」 
  
 リナ『単純に7番道路から、ここまでが生息域なだけの可能性もある』 ||  ̄ ᇫ  ̄ || 
  
  「ニャァ」 
  
 侑「というか……」 
  
  「ニャァ」 
  
 歩夢「うん……。ずっと、こっち見てるね」 
  
  
 さっきからずっと、無表情な二つの目が私たちをずっと凝視している。 
  
  
  「ニャァ」 
  
 侑「やっぱり、付いてきたのかな……? ニャスパー、そうなの?」 
  
  「ニャァ」 
  
  
 名前を呼んでも、一切トーンの変わらない無機質な鳴き声が返ってくる。 
  
  
 歩夢「私たちに何かあるの?」 
  
  「ニャァ」 
  
 歩夢「お腹空いてるのかな……」 
  
  
 歩夢はバッグの中から、“きのみ”を取り出す。 
  
  
 歩夢「ニャスパー、“オレンのみ”だよ〜?」 
  
  「ニャァ」 
  
 歩夢「……」 
  
  「ニャァ」 
  
 侑「……食べに来ないね」 
  
 歩夢「お腹が空いてるんじゃないのかな……」 
  
  
 ニャスパーは依然、その場にとどまったまま、こっちをじーっと見ているだけ……。 
  
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