495: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/22(火) 12:13:49.25 ID:lNytOG/10
脳が本格的に危険信号を発し始めたが、身体が動かない。
そんな中、
「スボォォォーーーー!!!!!」
スボミーが雄たけびを上げながら、そのポケモンに向かって飛び掛かって行った。
しずく「だ、ダメ……!? スボミー……っ……!」
私の制止も虚しく、
「フェロ」
「スボォッ!!!?」
スボミーは目の前の白いポケモンに足蹴にされた。
吹きとばされるスボミー。
ここからはほぼ反射だった。力の入らない身体を必死に動かして、
しずく「スボミー……ッ!!!」
飛んでくるスボミーに向かって、抱き留めるようにして飛び付き、スボミーを抱きかかえると──そのまま、視界が回った。
あまりに強い勢いで蹴られたスボミーを受け止めたせいか、威力が殺しきれずに一緒に吹き飛ばされていたのだ。
そのまま、地面を転がり、
しずく「……ぐっ……!!」
森の木に背中を打ちつける形でやっと止まった。
かすみ「し、しず子……ッ!!」
しずく「…………ぁ……ぐ……っ……」
かすみさんの声がずいぶん遠くに聞こえる……。
いや、恐らくそれくらい吹っ飛ばされたんだ。
痛みを堪えながら、
しずく「スボミー……だい、じょうぶ……?」
スボミーに向かって、安否を訊ねる。
「ス、スボ…」
すると、私の胸の中で、スボミーが鳴き声をあげた。
しずく「無事……みたい、だね……よかった……」
「スボ…」
やっとわかった。スボミーが戦っていた外敵は──あのポケモンだ。
そして、あのポケモンは危険だ。危険すぎる。
立ち上がって、逃げなくちゃ。今すぐに。
顔を上げると──
かすみ「し、しず子……っ……!」
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