侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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532: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/24(木) 14:24:03.17 ID:ffPGApYk0

ルビィ「お姉ちゃん! ラビフットはルビィが──」

ダイヤ「いえ、ルビィはイーブイをお願いします」

ルビィ「え、でも……」


ダイヤさんは標的を指定する。


ダイヤ「むしろ、手を出さないように」

ルビィ「え、えぇ!?」

ダイヤ「……このままでは、わたくしが作戦のためだけに虚勢を張ったようではありませんか」


──なんの話だろう……? と思ったけど、


歩夢「あ、さっきの話……」


歩夢はすぐに思い至ったようだ。

ヒトモシと戦いながらだったから、しっかりは聞いていなかったけど──相性だけ良くても、自分のくさタイプのポケモンたちを突破は出来ない……みたいな話だったかな。


ルビィ「で、でも……あれはそういう作戦で……」

ダイヤ「とにかく、手を出さないように」

ルビィ「ぅ、ぅん……」


どうやら、ダイヤさん的に、このままではくさタイプのエキスパートとしてのプライドが許さないらしい。

──もちろん、これもさっきみたいな作戦の可能性もあるけど……。


侑「……でも、関係ない! イーブイ!!」
 「ブイ!!!」


私の声と共にイーブイが駆け出す──ジャノビーに向かって。


侑「歩夢!! 集中攻撃で先にジャノビーを倒すよ!!」

歩夢「う、うん! わかった!」


ダイヤさんもルビィさんも残る手持ちは1匹ずつ。なら、片方をさっさと倒してしまえば、2対1を作り出せる。

わざわざ、相手の拘りに乗ってあげる理由はない。これはバトルなんだ……!

駆け出したイーブイの体毛が赤く燃え上がる。


侑「“めらめらバーン”!!」
 「ブイィ!!!」


2匹のほのお技で一気に片を付ける……!

そう、思った瞬間──イーブイの前に影が躍り出て、


ルビィ「──“ブレイズキック”!!」
 「シャァモッ!!!!」

 「ブイッ!!!?」
侑「イーブイ!?」


イーブイを蹴り返した。

真っ向からキックを食らったイーブイは、ジムの床を転がりながらも、受け身を取ってどうにか体勢を立て直す。


歩夢「侑ちゃん!? 大丈夫!?」

侑「だ、大丈夫、致命傷にはなってないよ! びっくりしたけど……」



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