837: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/09(金) 12:42:43.29 ID:9oar5n900
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私が来たのは──ローズジム。
菜々「こ、ここ……ポケモンジム……」
菜々がポカンと口を開けている。
まあ、急に連れてこられたら驚くわよね。
真姫「菜々。正直に答えて欲しいんだけど」
菜々「……?」
真姫「貴方、トレーナーになりたい?」
菜々「え……」
真姫「貴方の正直な気持ちを教えて」
菜々の目を真っすぐ見つめて、問いかける。
菜々「……えっと…………」
菜々は少し、言葉に迷う素振りを見せたけど……。
菜々「…………なりたい……です……」
迷いながらも、確かにそう口にした。
真姫「……なら、私が貴方をポケモントレーナーにしてあげる」
菜々「……え?」
菜々は私の言葉に目を丸くする。
菜々「いや、あの……む、無理なんです……私は……」
真姫「貴方のお父さんは貴方にちゃんとした企業に就職して欲しいと思っているのよね」
菜々「は、はい……だから……」
真姫「なら、私が貴方を雇うわ。私の専属秘書として」
菜々「……え?」
菜々はまたしても目を丸くする。
真姫「私は貴方のお父さんの会社にも出資している。何度か会ったこともあるわ。そんな私から指名で専属秘書になれば、安定した就職については納得してくれるわよね」
菜々「そ、それはそうかもしれませんが……」
真姫「そして、その仕事をこなしてもらいながら──貴方をその裏でトレーナーとして、育ててあげる」
菜々「へ……」
菜々は目をパチクリとさせる。
無理もない。こんな突拍子もない提案をされたら、誰だって驚く。
だけど、私は──私には、今のこの子を助けるだけの力がある。
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