22: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/04/09(火) 13:53:44.40 ID:VN/U1bqQ0
  
  俺は、愕然としていた。 
  どうしてそんな恐ろしいことが言える。 
  魔物の恐ろしさは、お前だって知っているはずだ。 
  
  親を殺されたんだろう? 
  その場で抗うこともできず、無残に殺されることも拒んで。 
  お前だって、どこぞの村から逃げてきたんだろう。 
   
  なのになぜ。 
  
 「ならばそれは―――施しであって報酬ではない」 
  
 「でも」 
  
  先ほどまで、どこか余裕を見せていた領主の表情が強張る。 
  
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