4:名無しNIPPER[sage saga]
2025/05/16(金) 20:44:26.54 ID:LYl+0qW60
意味ありげな視線を送りながら、キサキはゆっくりと先生に近づいた。
「やはり、この格好が一番反応が良いのう」
「え?」
「色々と着せ替えられているうちに、先生の趣味がわかってきた」
「色々と着せ替えられて???」
「妾をすっかり自分好みに染め上げておいて、今更何を驚いておる」
キサキはわざとらしくため息をつくと、軽やかに踵を返し、部屋に備えられたコーヒードリッパーを手慣れた仕草で甲斐甲斐しく操作し始めた。
「山海経の皆には、その、くれぐれも漏らさぬようにな。それを条件に先生のどんな頼みでもきいておるのじゃから…」
先生はもう一度頬を強くつまんでみたが、やはり痛みはない。夢であることに心から安堵の息を漏らした。その音にキサキが一瞬振り返ったが、コーヒードリッパーが唸り声を上げて黒い液体を注ぎ始めたため、再び操作に集中する。
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