【デレマス】橘ありす「花にかける呪い」
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16:名無しNIPPER
2025/07/31(木) 00:38:26.33 ID:r9ema6LhO
 その翌日。俺はとあるカフェに呼ばれていた。目の前には鋭い目つきの女性。出されたコーヒーに手を付ける気になれないと思ったのは久しぶりだ。
 目の前の女性ー橘さんの母親、珊瑚さんは不信感を隠そうともせずに言った。

「何のつもりですか?」
「文字通りの意味です。貴女の腕を見込んでの」
「私は貴方に言いましたよね?貴方の事務所は信頼するに足らないと。いくら条件が良いとは言え、そんな事務所の顧問弁護士になると思ったんですか?」
「普通ならそうですがね。大学の同期が貴女は非常に有能だと申していましたので、是非ともと思いまして。この条件はそんな貴女たち『一家』へのこちらの誠意という形です」
「……」

 人脈があって助かった。
 橘家は一見裕福に見える。だが内実はそうでもなく、ありすちゃんへの教育にかける金がかなりの重荷となっているようだ。さらに最近顧問弁護士をしていた企業が倒産したために珊瑚さんはフリーになっているーというのが友人からの情報だった。今度高い酒でも渡しておこう。
 そんな俺の心を見透かしてか、珊瑚さんの目はさらに鋭くなった。心臓を突く目線というのはあるのだと思わされた。


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