28:名無しNIPPER
2025/07/31(木) 01:03:50.86 ID:DoK8Vme/0
「……理由は」
「私は欲張りなんです。だから音楽に関わりながら、人に関わりたい」
「やからってこんな業界くること無いやろ。言っちゃあれやがこの業界は魔女の大釜みたいなもんや。ひっかき回すのは俺らだけでええ」
ありすが睨み返す。あの日母親がした目と全く同じものだった。
「嫌です。私はPさんに魔法をかけてもらいました、だから次は私の番じゃないですか?」
「そんなに魔女になりたいんか?苦労も苦悩も2倍どころじゃないのはお前が一番よう分かっとるやろ。何年俺を見てきた」
ありすには意図的に苦労を見せていたというのに。そもそも俺はアイドルが引退後にこの魔窟に来ないように手筈を整えている。1人だけ例外はいたが、それは俺がそうする義務を負い、彼女がそれを望んだからだ。光は光のままでいなければならない。
「Pさんの理想じゃないですか!」
「そう、俺のわがまま。魔法は必ず解ける。解けない魔法は呪いにしかならん。俺は一度女を呪った。しかも俺のわがままで!二度とそうするわけにはいかん」
38Res/29.82 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20