4:名無しNIPPER
2025/07/31(木) 00:16:39.14 ID:DoK8Vme/0
「あの、私以外の受験者は」
「いない」
「えっ」
「この事務所は立ち上げたばかりなのは知っているよね。アイドルも2人しかいない、弱小事務所だってことも」
自分で言って悲しくなってくる。事実だから仕方ない。彼女はこくりと頷いた。意外と毒舌なんだろうか。
「そんな弱小事務所が新聞の片隅に出した広告を見て来てくれるような子なんて、君ぐらいのものだよ。まぁ才能が無かったら落とすつもりだったけどね」
「そうですか……」
少し呆れたような目。だが長い黒髪と青いリボンは心なしか嬉しそうに揺れていた。猫の尻尾を思わせる。
「質問はある?」
「特には」
「ふむふむ。じゃあこっちからもいいかな」
しっかりと頷いてくれた。さぁ、どう出るか。
「親御さんに、本当に許可を取った?」
38Res/29.82 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20