6:名無しNIPPER
2026/02/22(日) 21:29:28.38 ID:g2DVH8wF0
女子寮の玄関を出ると、朝の空気がひんやりと頬に触れた。
さっきまで廊下で聞こえていた騒がしさが嘘みたいに、外は静かだ。
今日は外でゆっくりしてきていいと言われたばかりだ。行き先は決まっていないけれど、特に困ることもない。そんなことを考えながら、敷地の外へ歩き出す。
「おっはよー、みくちゃん!」
少し離れたところから、聞き慣れた明るい声が飛んできた。
振り向くと、駐車場の端で友紀チャンが手を振っている。
「友紀チャン? どうしたの、こんなところで」
「いやー、たまたま見かけてさ。ちょうど出てくるのが見えたから」
そう言いながら、友紀チャンは軽い足取りで近づいてくる。
「それよりさ、誕生日でしょ。おめでとう!」
「ありがとう。朝からちょっとバタバタしてたけど」
そう答えると、自然と口元が緩んだ。改めて言われると、やっぱり少し照れる。
「実はね、茄子さんに用事があって寮に来たんだけど」
友紀チャンは建物の方を親指で示した。
「仕事でいないって言われちゃってさ。完全に空振り!」
「そっか。今日は朝から出てたみたいだね」
「だよねー。じゃあさ」
そこで、友紀チャンはぱっと表情を変える。
「このまま帰るのもなんだし、どっか行かない?」
「どっかって?」
「それはこれから決める!」
あまりにも即決な言い方に、一瞬だけ考えてから頷いた。
「まあ、いいかな。今日は特に予定ないし」
「よし、決まり!」
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