5:名無しNIPPER
2026/02/22(日) 21:28:45.22 ID:g2DVH8wF0
視界に入ったのは、床一面のゴミ。
紙くずや、ほこり、色んなものが散らばっている。
その間を、掃除ロボがふらふらと動き回っていた。
「……何にゃ、これ」
思わず声が漏れる。
ロボは一定の方向に進まず、少し進んでは向きを変え、また進む。
そのたびに、周囲のゴミが広がっていく。
晶葉チャンが端末を操作しながら追いかけている。
その周りで、何人かが様子を見ていた。
「急におかしくなったみたい」
「制御が効かないって」
声が耳に入る。
どうやら、掃除ロボが暴走しているらしい。
みくは状況を理解しきれないまま、ただ立ち尽くす。
――壊れたってこと?
ロボは煙を吹いているわけでも、何かにぶつかっているわけでもない。
でも、明らかにおかしい動きだ。
そのうち、自然と話がまとまっていく。
「みんなで掃除しよう」
「晶葉はロボを止めて」
みんな、迷いなく動き始める。
みくもほうきを持ってこようとした、その瞬間。
「みくちゃんはいいよ」
顔を上げる。
「今日は誕生日なんだから。こういうのは任せて」
え。
一瞬、言葉が出ない。
誕生日だからって、掃除くらい普通にやるのに。
そう思うけど、もうみんな動き出している。
「外でゆっくりしてきなよ」
軽く背中を押される。
――え、もう決まり?
少しだけ戸惑いながらも、強く断る理由が見つからない。
「じゃあ、行ってくるね」
そう言って、みくは廊下を離れる。
後ろでは、ゴミを拾う音と、ロボの駆動音が続いている。
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