過去ログ - 「( ^ω^)ブーンが兵士になるようです」
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30:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/05/21(金) 22:53:44.03 ID:.aOmm8Uo
ブーンは身を隠すため腰を低くしながらも、できる限り素早く走り出せる体勢でじっとしていた。

両腕はモナーとウトジャの襟首をしっかり掴み、後一瞬でも間があれば腰を上げ振り返っていただろう。

しかし、すぐにブーンは恐ろしかったあの灯りが徐々にその勢いを失っている様に目を奪われていた。

戦いがはじまったらその隙に、二人を引きずってこの場から逃げるつもりだった。

勝てるわけが無いのだからこんな所で死ぬわけにはいかない。

ニンジャやイマツが注意を引いている間にできるだけ遠くへ。

この暗さなら逃げ切ることだって難しくはないだろう、そう考えていた。

だが、ブーンが二人の首を引っ張るように腕を引き、立ち上がり反転するよりも先に、ニンジャは一番前にいた男を斬り捨てていた。

男の体から出ていく血はブーンが思っていたよりもずっと多かった。そんな事を考えている間に、ニンジャは二人、三人と相手を減らす。

四人目からは足は止まり、何人かは背を向けて逆方向へ走り出した。

ほんの数分後には、斧と灯りを持った男達は全員地面に転がっていた。

少し離れたところからテマスの悲鳴が聞こえた。

(=゚ω゚)   「ご苦労様。嫌な事をさせたね」

声の聞こえた方から近づいてくる人影にイヨウは変わらない調子で声を掛けた。

|/゚U゚|  「構いませんよ。ただ……」

転がる灯りに照らされたニンジャは、刀を二度三度振って血を払ってから鞘へ納める。

その慣れた手つきは、暗にこんな状況が何度もあったのだと物語っている。

|/゚U゚|  「刀と帷子を洗いたいのですが。このままでは少し」

ニンジャは全身返り血で真っ赤に染まり、強烈な血の匂いを放っている。

青年達は必死に嗚咽を堪えていた。

(=゚ω゚)   「そうだね、じゃあ少しだけ遠回りだけど川の方へ進もうか」

イヨウがまた先頭を歩き出す。それからすぐに振り返った。

(=゚ω゚)   「みんな、怪我はないかい?」


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