8:1[sage]
2010/05/30(日) 02:42:09.90 ID:1o/NXgko
背筋に一気に緊張が走る。
ダルクは臨戦態勢を整え、黒い影の動向を見守った。
ときどきチャポンチャポンと水音を立てていることから、なにか水作業の真っ最中らしい。
(夜行性のモンスターか……?)
――そのとき。
今まで雲に隠れて薄らいでいた満月が、ゆるやかに天上に晒された。
同時に妨げのない月光が一気に泉一面を照らし出す。
心の準備も間に合わないまま、不明だったシルエットがその正体を浮かばせた。
(……お……)
青い長髪。
緩やかな稜線。
なまめかしく滴る雫。
(……んなの子……)
水浴び。
はだか。
綺麗。
(……こ、これは……)
余りにも予想を超えた光景だった。
ダルクの鼓動はみるみるうちに高まっていった。
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