6:28[sage]
2010/08/01(日) 23:22:05.74 ID:nBnxCeYo
「上条君。その、教室でそういう冗談を言うのはやめて欲しい。君にはシスターの子が。いるでしょ?」
「なんでインデックスの話がでてくるんだ? 姫神、俺は今真面目に話をしてるんだ。
そういう茶化すようなのは止めてくれ」
姫神はなんだか警戒しているように一歩引いた。
その一歩を詰め返して、上条は迫った。
なにせタダ飯がかかっている。それは真面目になるには充分すぎる理由だ。
姫神にノーと言わせるだけで一勝目を稼げる。
上条は、イエスと言ってもらえる可能性をこれっぽっちも考えていなかった。
「わ、私は――」
戸惑う姫神が上条から目線を外すと、クラスメイト達がにこやかに談笑している。
……はずなのに声のボリュームがやけに低くて、耳だけは全員こちらを向いていた。
「上条君。お昼。一緒に食べられる?」
「え? ああ、いいけど」
「それじゃ、続きはそのときに……」
「待ってくれ!」
「何?」
ほとんどいない女友達の顔を思い出しながら、人数を数える。
夕方までに全員に声をかけなければいけないのだから、先延ばしはマズイ。
「今すぐここで、ってのは無理なのか?」
「だ、だって。ここは教室で、みんながいるわ」
どんな感情の揺れも些細にしか表さない姫神が、はっきりと焦っていた。
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