過去ログ - 一方通行「打ち止めが高校に入学すンだが……」
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2011/03/06(日) 20:38:47.00 ID:6SZSTCDk0
暫くベッドサイドでうつらうつらしている病人の相手をしていたが、どうやら深い眠りに落ちたらしい。それを確認すると、彼はその場を離れた。
部屋から持って来たノートパソコンと資料を打ち止めの机の上に広げて作業を開始する。在籍している大学の単位は、座学に関してはレポートで全て代替しているため、実際問題いろいろと面倒臭い。しかし特別優遇制度ということでその待遇を受けているため、一方通行は文句を言わずにその責務をこなす。
集中していたこともあり、一時間もたたないうちに学会誌にあっさりと採用されてしまうようなレベルの授業用レポートを一気に書き上げて、データを担当教官にメールで送りつけて完了だ。
今日やるはずだったことを終えてしまえば、あとは突如降って湧いた今日やらねばいけないことと向き合わなければいけなくなる。
一方通行は弱った打ち止めの相手をすることが苦手だった。
例えば天井亜雄に利用されかけたせいで、狂わせられそうになった8月31日のことを。
例えば木原数多にウィルスをぶち込まれたせいで、衰弱しきっていた9月30日のことを。
例えばエイワス現出の負荷によって、死の縁を彷徨わせられていた10月の一時期のことを。
そんなことを思い出すから、弱っている彼女に対しては、心配だから傍にいてやりたい思いと、痛々しすぎて苦しくなって、見ていられないような思いが相半ばする。いつも元気に溢れているような子どもである分、余計にその萎れきった元気のない様子が際立ってしまうのも、その気持ちに拍車をかける。
机上の時計を確認すれば、11時まで30分を切ったところ。ベッドの上を確認すれば、熱を含んだ息を吐きながら、打ち止めは力ない様子で眠っている。
自分が退室したところで、気付くような気配はない。
「…飯の仕度でもしとくか」
目が覚めたらいつでも食べさせられるようにしておけばいろいろと楽だろう。そんな言い訳じみた理由をつけて、一方通行は荷物を持って静かに立ち上がる。
起こさないように注意しながら、ぐったりしている彼女に一瞥をおくると、今度こそ彼は部屋を後にした。
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