過去ログ - 【駒鳥の】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【帰り道】
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31:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2010/10/09(土) 12:37:57.65 ID:vQzt6720
それは私の思惑通りだったのか、20分ほど歩いた頃から、私は何も考えなくなってきていた。

ただ、歩くためだけに歩く。

これも、今日ケーキを食べた分のダイエットだと考えれば納得もいく。

私は集中するでも夢想するでもなく、醒めるでも眠るでもなく、ただぼんやりと歩いていた。
時折すれ違う人物も居るが、誰も私を気に留めないし、私も気にしない。
空に広がった赤色は徐々に面積を広げている。
妙な噂など聞いた事はなかったが、それでも一応、私は人通りのある道を選んで歩いていた。

そうやって、機械的に歩いていると。

「……きらきー?」

不意に後ろからそんな声が聞こえてきた。
ずいぶんと懐かしい呼び名。
声に憶えはありませんが、私を呼ぶのはどなたでしょうか?

怪訝に思いながらも、それでも声が女性のものだったのと人通りもあった事から、私は振り返った。

声をかけてきたと思われる人物は、見知らぬ制服を着た、他校の女子生徒。
買い物帰りらしく、手には鞄とスーパーの袋。
そして。
何より特徴的なのが、その顔に……左目に付けた眼帯だった。

「その眼帯……ひょっとして……ばらしー、ちゃん?」

すっかり断片的だった記憶が、まるでビデオテープの逆再生のように再構築される。


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