過去ログ - 唯「まじーん、ごー!」
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574:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2011/02/21(月) 17:32:18.74 ID:Wsw2B+7L0

紬「た、倒した……の?」

 基地から見ていた紬もこの異様な勝利に戸惑っていた。
 溶解した鉄から出てくる蒸気を纏うマジンガーZはアブドラU2のものであった両腕を指から離して高熱に灯った大地に落とした。

 だが、真に異様な光景はこの直後だった。

 ゴゴゴォ……! マジンガーZは両肘を直角に曲げた腕を頭部の左右に置いた。
 本来ならば、これが正しいブレストファイヤーを撃つための動きである。

 全員が不安に唾を飲み込んだとき、マジンガーZは再びブレストファイヤーを撃った!

澪「なっ!?」

梓「何をしてるんですか、唯先輩!?」

 ゴォォォォォォォォ! マジンガーZから放出される30000度の灼熱が周囲の大地をところかまわず滅茶苦茶に燃やし始めたのだ。

憂「お姉ちゃん! お姉ちゃん、何をしてるの!? もう敵は倒したんだよ! だからやめてぇ!」

 憂が紬を押しのけてマイクの前に立ち、必死に呼びかけるが、マジンガーZから唯の声は返ってこなかった。

紬「な、何が起きているの……?」

秋山「これは、まさか光子力エネルギーが暴走しているのか……?」

梓「暴走? そんなことあるんですか!?」

田井中「光子力エネルギーはその資源であるジャパニウム鉱石からしてまだ解明されきっていない力なのだ。だからアフロダイAを用いてその制御できる限界を我々は計測していたのだ。アフロダイAでもまだ全体の30%ほどしか超合金Zや光子力エネルギーを使用していない」

秋山「だが、マジンガーZは全身のほとんどが超合金Zと光子力エネルギーで出来ている。我々の知らない光子力の何かが戦闘中に反応して暴走してしまった可能性が高い」

田井中「引き金はおそらく唯くんの怒り……だろうか……兜博士は言っていた。光子力は人間の心と引き合うと。だとしたら、唯くんの心は今、光子力とともに暴走しているかもしれない」

憂「なんとか……なんとかならないんですか!? お姉ちゃんを助けてください!」

秋山「とにかく唯くんをマジンガーZから降ろすしかないが、どうやらこちらのコントロールも受け付けなくなっているらしい。無理に引き剥がすにしても、あの状態ではとても……」

憂「そんな……お姉ちゃん、お姉ちゃん!」

 憂の体が膝からくずおれて、指令テーブルにしがみつくように肩を震わせて泣き出した。

紬「私たちは……ここから見ていることしかできないの……?」

 破壊を振り撒く鉄の城。その金色の光る双眸が光子力研究所を捉えた。
 上体が胸部を突き出し、両肘を直角に曲げた腕を頭部の左右に置いた。ブレストファイヤーの合図だ。

梓「ダメ……ダメです……唯せんぱぁぁぁぁぁぁい!」

 ゴバァァァァァッ! 梓の響きも虚しく、マジンガーZはブレストファイヤーを発射した。
 直撃を受ければ、光子力研究所は中にいる人間もろとも消し去ってしまうだろう。

夕映「ゲッタァァァァァァァァァビィィィィィィィィィィィム!!!!」

 ズバァァァァァァァァァァァァ!! 風前の灯であった光子力研究所の真上から降り注いだ光線がブレストファイヤーとぶつかり、その全てを相殺させた!

紬「これは……もしかして」

夕映「ゲッターロボ! 見参です!」



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