過去ログ - 唯「ボディがお留守だよ!」
1- 20
653:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:18:32.03 ID:1/mKrnEAO
唯「何で──っ!?」

 悲痛の叫びは広い部屋の中で木霊した。
楔に身を縛られた自分と地に伏せた仲間達、その間にある隔たりは唯の心を狂わせようとする。

以下略



654:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:19:00.61 ID:1/mKrnEAO
 だがそれは初期段階の話。
エデン・システム完成を目前としていちごはエネルギー不足に頭を悩ませた。
精神の歪みから抽出出来るエネルギーは脆弱なもので、精々タナトスを起動させるのが関の山だったのだ。
 博打に出たいちごは唯をエデン・システムに一番近いところで殺した。
そして死んだ肉体を強制的に蘇生させ、仮死状態に止めたのだ。
以下略



655:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:19:29.81 ID:1/mKrnEAO
唯「こんなの……やだよぅ……っ!」

 目の前で倒れている仲間の元に駆け付ける事も出来ない。
胸に穿たれた楔が恨めしい。
 涙目で楔を見つめると意を決したのか、唯は遂にそれに手をかけた。
以下略



656:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:20:00.89 ID:1/mKrnEAO
 龍の力は未だ解明されていない部分が多々ある。
その解析が終わるまでは唯を死なせるわけにはいかない。

いちご「……止めて」

以下略



657:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:20:28.53 ID:1/mKrnEAO
 考えろ、思考を止めるな、使える知恵は全て駆使しろ。
そんな自己暗示は虚しく、唯の楔は着々と緩んでゆく。鮮血を垂れ流しながら。

唯「────っ」

以下略



658:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:20:57.32 ID:1/mKrnEAO
 唯の動きが停止したのを確認するといちごは安堵の溜め息を吐き、一瞬だけ唯から目を逸した。彼女の口元が何故か緩んでいる事にも気付けずに。

「ありゃま、こいつぁひでぇや」

いちご「──っ!?」
以下略



659:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:21:39.19 ID:1/mKrnEAO
いちご「あなた……一体……」

唯「誰なんですか、何て言わせねーぜ? お前が私を欲しがったように、私もお前に会いたかったんだからな」

 彼女は素足のまま血溜まりを通り、律達が倒れている箇所の丁度中心部分に立ち尽くした。
以下略



660:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:22:17.60 ID:1/mKrnEAO
いちご「彼女の周囲に一億の槍を展開、軌道は追尾、対象の命尽きるまで追いなさい!」

 言霊と共に現れる未元物質の槍、その数は一億。
鉄が彼女の視界を覆った。

以下略



661:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:22:50.86 ID:1/mKrnEAO
 彼女は血に塗れた手で頭を掻く。
そして何か思い出したように両手を合わせるとあはっ、と笑ってみせた。

唯「うんたんパワー注入! なーんつって」

以下略



662:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 01:23:21.53 ID:1/mKrnEAO
唯「おーおー目が覚めたかい? 初めましてだねぇりっちゃん」

 腰を下ろし、律の顎を持ち上げると彼女はずいっ、と顔を寄せた。

律「唯? 唯なのか……?」
以下略



1002Res/468.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice