過去ログ - 唯「ボディがお留守だよ!」
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741:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:31:18.23 ID:oz+HebRAO
 抜き身の刀をそっと振るい、自分の腕を掴むいちごの手を切断した。
いちごは黒い腕の力に抗えずにみるみるうちに引き摺られてゆく。

澪「甘いよ」

以下略



742:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:31:47.85 ID:oz+HebRAO
 黒の中から伸びた白い手、今にも霞んで消えてしまいそうなそれに何かが飛び付いた。

澪「唯──っ!?」

 救うべき者が自分が生み出した闇に躊躇なく飛び込んでいった。
以下略



743:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:32:19.28 ID:oz+HebRAO
 纏わりつく黒が守りたかったものすら飲み込んでゆくのを見て、澪は一瞬息を飲んだ。

澪「唯っ!!」

 咄嗟に我に返り、引き千切らんばかりの勢いで唯の肩を引く。
以下略



744:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:32:55.34 ID:oz+HebRAO
 やがて黒い腕は絶命寸前の芋虫のようにのたうち回り、氷の華となって飛散する。
それを待っていたのか、次元の裂け目は眠気に委ねた瞼のように閉じていった。

澪「なんでだよ唯……」

以下略



745:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:33:30.10 ID:oz+HebRAO
澪「そんなんじゃ私達何の為にここまでやってきたのか分からないよ……。なぁ唯」

 くるりと踵を返して唯と向き合う。
眼を合わせた唯は怯えたような、しかしそれでいてどこか恨めしそうな表情を浮かべていた。

以下略



746:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:34:06.46 ID:oz+HebRAO
澪「…………」

唯「真面目でしっかりしてて、でも実は怖いものが苦手で……」

 澪もつらつらと語る唯から目を逸らした。
以下略



747:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:34:39.51 ID:oz+HebRAO
唯「そんなのやだよ──」

 大きく首を振って反論しようとした唯の真横を何か熱いものが通り抜けた。
咄嗟に振り返ると頑強な壁に精密にくり抜いたような穴が空いている。

以下略



748:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:35:10.37 ID:oz+HebRAO
 唯はいちごを床に寝かせ、一目散に憂の元へと駆け出した。だが……。

唯「つっ……!?」

 後ほんの数歩で憂に届くような距離、そこで唯の手は不可視の壁に遮られた。
以下略



749:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:35:45.78 ID:oz+HebRAO
 何故斬れないのか、それが単純に自分の力量不足である事を瞬時に悟る。
目にも止まらぬ速度で飛び交う鬼火が澪にはやけに遅く見えた。
一際大きな光が憂の身体から放出され、それは最悪の軌道を描きながら肥大してゆく。

澪「──唯!」
以下略



750:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:37:13.72 ID:oz+HebRAO
澪『でもその甘さ、嫌いじゃないぜ』

いちご「これほどの過負荷とは……」

そんなノリ


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