過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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275: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/16(木) 21:52:44.25 ID:maVBo6U0

朝起きたら、一方通行がいなかった。
内容は薄れてしまったけれど、なんだかグロテスクで後味の悪い夢を見たことも手伝って、
番外個体は不機嫌な顔で以前の落書きがそのまま消えていない小型の冷蔵庫を蹴りつける。



「今日はミサカの買い物に付き合うって言ったクセに……あーもう、荷物持ちがいなくてどうすんだっつの」



番外個体は今週の月曜と火曜のバイトが休みなため、買い物に行こうと話していたのだが。


玄関のドアはチェーンが外されていて、一方通行の靴が無くて、それから真っ白な上着も無くなっていた。
唯一あったのはリビングのテーブルの上に置かれた書き置きが一枚。


仕事が入った。飯は冷凍のオムレツでも温めて食え。なるべく早く買える。


簡単に書かれたそれを何気なく裏返してみると、裏面はとあるランジェリーショップのチラシとなっていた。


「……、何を考えてるか知んないけどさぁ、とんだ変態悪趣味嘘つき野郎だよ」


ぶつぶつと呟きながらそのチラシをよく見てみると、思いのほか好みの品がある。
これで落とし前付けて貰おう。あの人はこんな店に入るの嫌がるだろうな、などと考えると思わずにやけてしまった。


「おっといけない。ミサカ今絶対悪い顔してたよ。反省反省」


誰も居ないリビングにその声は意外と大きく響いて、なんだか虚しくなる。
いつもだったら真っ白な誰かさんが突っ込んでくれるのに、と考えると少し寂しい様な気もして、『仕事』とやらが恨めしい。

と、そこで何か引っ掛かりを覚える。


扱いにくいからと暗部から首輪を付けられて放し飼いにされている真っ白な少年は、一体どこの誰だっけ?



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