5:こーじろう侍[sage]
2010/11/25(木) 04:50:42.48 ID:PWoHFWY0
・・・・・・。
「・・・ああ、いいぞ。付き合ってあげる」
少し(俺にとってはある意味、永遠とも言えるような)間の後、振り向きざまに澪姉は笑顔で言った。とびきりの笑顔だった。綺麗で、可愛くて、少しはにかんで、でもどこか嬉しそうで。俺はその笑顔とまさかのOKの返事に、上気した顔のまましばしの間、呆けてしまった。
「どうした、聡?」
「み、澪姉、ほ、ほんとにいいの?俺なんかでいいの?」
ずっと好きだった。多分、小さい頃に姉ちゃんが初めて家にこの人を連れて来てからずっと。綺麗で優しくて少し怖がりなところも可愛い、憧れの人。その人と付き合うことが出来るなんて俺はにわかに信じられなかった。
「お、お前だったから、こんな約束をしたんだ。待ってたんだぞ、お前がこうやって言ってくれるのを、高校に受かってから、ううん、約束した(あの)時からずっとな・・・。でもやっぱり嬉しい、ありがとう聡。改めてこれからもよろしくな」
少し赤い顔をして澪姉は言ってくれた。
「こ、こちらこそよろしく!」
俺もかなりテンパリながらも、どうにか返事をすることが出来た。
こうして、俺と澪姉は付き合うことになったのだった。
でも、今にして思うと、自分からは告白せずに回りくどい事をして俺から言わせる辺りは、なんか澪姉らしいかなと思うのだった(回想終わり)。
356Res/289.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。