過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
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897:第十七話 『部屋と決着とミサカ』[saga]
2011/02/19(土) 22:23:50.18 ID:NbiBTJcl0



もし一方通行が、彼が部下とした男と上条当麻の一戦を目撃していたら、現在の朦朧とした頭でも直ぐに状況を理解しただろう。
先程の男と使い勝手は違くとも、これは血液から特定した他人にピンポイントでダメージを与える術式である、と。


だが悔やまれる事に、彼はその光景を知らない。そして彼はまず、魔術を把握しきれていない。
骨が軋む様な得体の知れない激痛に、段々と意識が奪われていく。



「聞こえていますか?――――――――……ああ、良かった。まだ辛うじて意識はあるみたいですね。
 苦しいでしょう?痛いでしょう?キミが嫌だと、もう我々に抵抗しないとそう仰って下されば私はこの痛みからキミを解放します」

「………ふ、……ざけンな………クソッタ、レ………」



ここで彼から声が発せられたのは、ある意味奇跡と言っていい。
或いは意識を捨て去るという手段で激痛から解放されなかった事を不幸と呼ぶべきか。



「――――――――………残念です」



男がそっと、静かに目を伏せた。
何かを思い返す様に遠くへ意思を馳せ、そして、再び静かに目を開ける。



「では、私は見届ける事にしましょう。キミの最期と、……――――――その懐かしい姿を」



一方通行の思考が、シャットアウトした。









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