過去ログ - 打ち止め「あなたのYシャツ貸して欲しいな!ってミサカはミサカは…」一方「あァ?」
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900:第十七話 『部屋と決着とミサカ』[saga]
2011/02/19(土) 22:25:48.48 ID:NbiBTJcl0



「――――――構え」



浜面の言葉に意も向けず、駆動鎧の一団の中でもリーダー格らしき人間から冷淡な声が上がった。
指示を受けた武装兵達が次々に銃を向ける。


――――――殺される前に、殺る。
判断を下した結標が攻撃準備の為に仕込んだコルク抜きを手元に転移した。否、転移しようとしたと表現すべきか。
ズプリと肌に何かが食い込んだ感覚はまさしく本物。手品でも何でもなく、自分が弾き出した演算式が招いたチカラの結果。



「い、やぁああああああああ!!!!!!!」



結標の白い手に真っ赤な肉の溝を造るかの如く喰い込んだコルク抜きが、嘗てのトラウマを蹂躙する。
1度克服したとはいえ、そのグロテスクな光景は女が直視するには些か厳しい物がある。
特に、その光景を生み出すのが自分の身体となれば。


結標の悲鳴に反応した浜面が小さく舌打ちした。
以前あの第一位が杖に対策装置を仕込んでいるのを見た事があった為見過ごしていた。
それを利用する立場にあった自分は、誰よりも知っていた筈なのに。
―――――――高位能力者は自分の力を過信し過ぎると。それ故に、付け入る隙ができると。






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